Vol.844

2025年9月 満月のたより

秋の空を見上げて

Photo by Darío Bonzi on Unsplash

今月も皆さまに素敵な出会いをお届けできれば幸いです。

2025年9月 満月のたより

秋の空を見上げて

今年の夏も暑かったですね。

夏を存分に謳歌した人も、もっぱら冷房の下で暑さを避けて過ごした人も、
虫の声や空の高さなど、ふとした瞬間に秋を感じ、
そろそろ体内にこもった熱を排出したいと感じ始める時期ではないでしょうか?

今日9/8は皆既月食。
今日未明に起こり、日本全域で見られたのは3年ぶりだったそうです。

来月には中秋の名月も控えています。

まだまだ暑いですが、これまで外に向かっていた氣を、自分の内側に向け、
静かな内省の季節に入る、9月はそんな入口のように思われます。

お月見は、そんな切り替え装置として私たちの暮らしの中に根付き、
うまく機能しているのかもしれません。

今回は月にまつわる本や雑貨をご紹介します。
いにしえの月の知恵を暮らしの中に取り入れて、夏の疲れをねぎらってみてはいかがでしょうか?


月をはじめとして、太陽や星は、天体時計の指針と文字盤の役目をしています。
この天体時計によって、人間は自分たちの「行為」の結果を予想できるようになり、それまで一見無意味で偶然に見えた自然の力は、もはや、ただおそろしいだけのものではなくなっていったのです。
それからは、種まき、植え付け、手入れ、収穫、貯蔵など、生きていくために必要な行為の多くが、より計画的に、より効果的に行えるようになりました。

– ヨハンナ・パウンガー、トーマス・ポッペ - 『月の癒し』より

[Science / 自然]

ちいさな手のひら事典 月

ブリジット・ビュラール=コルドー / グラフィック社
1980円(税込)

あなたが月を意識するようになったのはいつだろう? 月は私たちを見守り、寄り添う一方、つきはなすように感じられるときもある。いつの時代も人々を魅了し、移ろいゆく光でインスピレーションを与えてきた月の神話や芸術、科学の視点の話がレトロな挿絵とともにまとめられたコンパクトな事典。


[Society / 暦]

新版 人は月に生かされている
再生する月・甦るいのち

志賀勝 / 新曜社
2640円(税込)

人が、人生の中で月を意識しはじめるのはいつ頃だろうか? 身体や生殖、バイオリズムや潮の満ち引きなど、月のリズムは生命活動に多大な影響を与えている。月を巡る天体七不思議、月と生物の妙なる語らい、月の光に照らされた人の営みなど、月的なる生活を送るためのメッセージ。


[Life / ナチュラルライフ]

月の癒し
自分の力で

ヨハンナ・パウンガー、トーマス・ポッペ / パンローリング
1650円(税込)

月のリズムを基にした正しい食事のとり方、健康に役立つハーブの利用法、バイオリズムについてなど、チロル地方に数百年も昔から伝わる月のリズムにシンクロした、自然治癒力を取り戻す方法を紹介。人間も自然の一部であることを思い起こさせるベストセラー本。


[Goods / フード・日用品]

まこもバスソルト

里山暮らし研究所
880円(税込)

真菰(まこも)はイネ科の多年草で、茎や葉は2メートル以上にも達する水辺の植物。出雲大社の神事などにも用いられ、邪を祓う霊草ともいわれる。この真菰の粉末と、出雲大社から峠を越えた日本海に面する鵜鷺地区で作られる藻塩。二つの出雲の恵みをブレンドしたバスソルト。月に2回、新月と満月のお清めの入浴に使用する。

内容量 20g入り×2袋


[Body / レシピ]

月と暦のテーブル〜日々を紡ぐ幸せの食卓〜
A TABLE OF MOON AND ALMANAC

杉村美樹著、岡部賢二監修 / ムスビの会
2800円(税込)

春夏秋冬と土用という一年の周期、新月や満月という月の周期、そしてマクロビオティック、それぞれ単独のテーマの本は数あれど、それらをすべて組み合わせたレシピ本というのは、あまり見たことがなかった。人間を自然界の一部と捉え、住む土地と一体になって、そこでとれたものを食べるという観点から、季節の流れに沿った料理をシンプルかつ丁寧に作る。陰陽五行の考え方についての読み物もあり、季節に沿ったテーブルセッティングなども紹介されているので、ときのうつろいを味覚だけでなく、身体全体で味わうことが出来る楽しい一冊。


[Body / レシピ]

月の満ち欠けレシピ
ココロとカラダにやさしいスピごはん

八木下美雪 / ヴォイス
1760円(税込)

私たちの身体や感情に大きな影響を与えている「月」。浄化・新生の新月、保護・補給の上弦の月、吸収の満月、解毒・排出の下弦の月。4つの月相に合わせた、四季ごとの旬のレシピ64点を紹介する。自然のリズムと調和した日々の食卓が、心身にやさしく働きかける。


[Life / ナチュラルライフ]

月と農業
中南米農民の有機農法と暮らしの技術

ハイロ・レストレポ・リベラ / 農山漁村文化協会
3300円(税込)

果樹の接ぎ木は満月に向かうときに、根菜の播種は新月に向かう時期に…。日本でも月はもっと身近だったはず。マヤ暦、星のサイクルなど脈々と続く自然のサイクルをふまえた月に導かれた中南米の有機農業と暮らし方の知恵を、シンプルでやさしい絵とともに伝える。