ブッククラブ回 神在月のフェア 

神の集う出雲の秋

2025年11月27日(木)より

Photo by Sienna Wall on Unsplash

今年もブッククラブ回の神在月フェア「神の集う出雲の秋」を開催いたします。

昨年開催時にご好評をいただき、店頭でのお取り扱いを継続している品々に加え、2025年の手ぬぐいや御朱印帳など、島根県で明治から続く老舗「秀玉堂」より、神在月にちなんだ限定品が入荷いたしました。
また、ブッククラブ回ではすっかり定番となった化学肥料を使用せずに栽培された、里山暮らし研究所の「まこも茶」と「まこもバスソルト」もひき続きご用意しています。この機会にぜひご覧ください。


旧暦の10月は「神無月(かんなづき)」と呼ばれます。その由来については、「無」は「の」を意味し、「神の月」であるという説が有力ですが、全国の神々が神議り(かむはかり)と呼ばれる話しあいのために一堂に会することから、地元から神様がいなくなる月、「神無月」という解釈が古くから一般に浸透しています。

天候や作物の実り、人々の運命や縁結びなどについて神々が話し合う、神と人、双方にとって、とりわけ大切な月となります。

この神議りが行われる場所は、因幡(いなば)の白うさぎや国づくりで知られる大国主神(おおくにぬしのかみ)がいる、島根県の出雲です。全国の神々がここに集まることから、神が在る月として、出雲では神無月は「神在月(かみありづき)」と呼ばれるようになりました。大国主大神が祀られ、あの大きなしめ縄で知られる出雲大社では、神々をお迎えする神迎祭(かみむかえさい)に始まり、神在祭(かみありさい)、神々の出発をお見送りする神等去出祭(からさでさい)、そしてその出発を大国主大神に報告する第二神等去出祭まで、毎年多くの神事が執り行われています。

今年の神在月の神事は11月29から12月6日の間で執り行われます。ブッククラブ回とともに、神様の集まる出雲の地に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

Photo by Sienna Wall on Unsplash



フェア開催期間

2025年11月27日(木)より
*毎週日曜・月曜は定休日です

出雲の職人技による、黒曜石の御神鏡や千木を意匠とする台座。太古の思想と造形を現在に伝える勾玉をモチーフとする品々。洗練された江戸の文化を感じさせる手ぬぐいや火打石。稲よりも古くから存在する真菰という自然の恵み。神話へと遡る、長い時の流れから生まれた奥深さと、そこから生まれた文化の豊かさが宿る品々を、今年もブッククラブ回でご覧いただけます。

【ご来店時のお願い】
・会場に駐車場はございません。自転車・バイクの駐輪はご遠慮ください。公共交通機関をご利用いただくか、お近くのコインパーキングのご利用をお願いいたします。
・発熱、せきなど、体調不良時のご来店はご遠慮ください。


勾玉

勾玉は三種の神器の一つであり、装飾品や祈りの儀式、呪術や祭具に使われました。また、力の象徴や価値ある交易品でもありました。その形の由来は所説あり、胎児の形、三日月の形、太陽と月の重なり、動物の牙を用いていたことから発展したなど、さまざまです。日本各地に古くから伝わる一方で、謎に満ちた存在でもあります。
今年は透きとおる美しさが目を引く水晶の勾玉のほか、身につけられるおまもりともいえる天然石の勾玉ペンダントが入荷しました。手に取りやすい定番のミニ勾玉やはしおきなどもご覧いただけます。


御神鏡

御神鏡は三種の神器の一つです。鏡が太陽を象徴することから、ご神体として本殿や拝殿に祀られる神器である御神鏡は、神前に立つ自身の姿をありのままに映すともいわれています。隠岐の島の黒曜石で作られた御神鏡は、出雲大社に奉納されたという記録が文献に残されています。深く濃い黒色が、職人による熟練の技で磨かれることで光を反射し、独特の光沢を放ちます。神と自身を同時に映し出す黒曜石の御神鏡は、神棚はもちろんですが、置いたその場所を特別な空間、自分だけの聖域にしてくれるのではないでしょうか。

―隠岐の島産黒曜石
隠岐の島産黒曜石は古来より珍重されてきましたが、現在では採掘が制限され、非常に希少なものとなっています。黒曜石、英名オブシディアンは黒色の天然ガラスです。中でも島根県隠岐の島で採掘されたものは、日本各地の遠方の遺跡からも出土していることから、その質の高さで古来から大切に扱われていたことを知ることができます。また、火山活動から生まれた黒曜石には強いエネルギーが宿るとされ、魔除けのお守りになるといわれています。


手ぬぐい

江戸手ぬぐい専門店「かまわぬ」と、出雲をコンセプトとするものづくりブランド「出雲意匠製作所」のコラボレーションによる今年の限定手ぬぐいは、神々が降り立つ出雲の浜辺ををモチーフとした、大胆で明るいデザインの「稲佐の浜」です。迫力ある絵柄が人気の「注連縄」は濃紫、黒の2色、出雲大社の千木と注連縄をイメージした「出雲社小紋」3色もございます。


おまもり袋

神在月限定の黒白2色の他、出雲大社と聞いて間違いなく思い浮かべる注連縄モチーフ、カラフルな因幡の白うさぎのおまもり袋が今年は新しく登場します。中には台紙のみが入っているので、お好きな天然石や縁の品など大切なものを収めて、自分だけのオリジナルなおまもりとして持ち歩くことができます。


御朱印帳ほか

2025年神在月限定デザインの御朱印帳は、「八雲神集」と「出雲千木と注連縄」モチーフの2種が入荷しました。御朱印帳にぴったりサイズの、こちらも八雲モチーフの巾着2色が新入荷したほか、すっかり人気となっためのうと火打鎌のセット、貴重な隠岐の島産黒曜石のミニ原石や出雲石など、さまざまなアイテムを引きつづきご用意しています。


めのうの店 川島 プロフィール

明治10(1877)年、株式会社秀玉堂として、古より青めのうの一大産地であった島根県松江市にて、古墳時代から続くめのう細工などの販売専門店として創業。直営店舗名の「めのうの店 川島」は昭和期の社名をそのままの形で残している。老舗の伝統を守りながら、オリジナル製品の企画、製造、セレクトショップでの製品販売など、新たな事業を展開している。


真菰 まこも

真菰はイネ科の多年草で、茎や葉は2メートル以上にも達する水辺の植物です。縄文時代中期の竪穴式住居から真菰の種が発見されていることから、稲以前から日本で自生していたと考えられています。有名な出雲大社の大きな注連縄は稲わらで作られていますが、本殿や瑞垣の中にあるお社の注連縄は、この真菰で作られています。毎年6月1日に行われる凉殿祭では真菰神事が行われ、この時道に敷かれ、國造が踏み歩いた真菰をいただくと、無病息災、五穀豊穣を賜るといわれています。また浄化力に優れ、邪気を祓うとされ、結界、注連縄を作るほか、産地では日用品として円座やむしろ作りにも使われていました。

この真菰の粉末と、出雲大社から峠を越えた日本海に面する鵜鷺地区で作られる藻塩。ふたつの出雲の恵みをブレンドしたのが「まこもバスソルト」です。また、真菰の成長が著しい6月から8月に収穫した葉を使用した「まこも茶」は、焙煎による香ばしさとほどよい甘さが特徴です。

真菰についての古典への記述に始まり、真菰に発生するマコモタケ、葉の機能や植物としての浄化力など、真菰にまつわる文化や歴史、健康的機能や栽培者の情報まで、総合的な情報を凝縮した書籍『新・出雲國 まこも風土記』もあわせて販売いたします。

里山暮らし研究所 プロフィール

2016年より、島根県雲南市の高原地帯、自然豊かな棚田地域にて創業。地域の自然や棚田の伝統をを活用した六次産業の創造、若者が暮らせる里山づくりを目指し活動中。農薬、化学肥料を一切使用しない真菰の栽培、真菰製品の製造などを行っている。