スピリチュアルな本を生みだす人々
斬新な視点で出版界に新しい風をふきこんでいるミシマ社の代表、三島邦弘さんにお話を伺いました。
会社概要、発行物の傾向
ミシマ社は自由が丘と京都を拠点に活動する、小さな総合出版社です。2006年創業、昨年10月に10周年を迎えました。(※2016年当時)ジャンルが多岐なのは、
「面白い」から始めているからです。未分化な状態の「面白い」をその本来の性質を最大限生かすように育てていく。そうした結果、最終形として絵本になったり、人文書になったり、エッセイになったり。
表面的にばらばらの本たちも元をたどればすべて、マグマのような「おもしろ」原液にたどりつきます。また、一冊一冊の本が持つ熱量をできるだけ冷まさずに、
そのまま読者の元へ届けたいという思いから、直取引というスタイルで本屋さんへ本を卸しています。書き手、編集者、営業、書店、そして読者。
そのそれぞれにおいて一冊の面白さを高め合える。それが私たちの考える「一冊入魂」です。
出版社を始めたきっかけ
それまで出版社二社に勤めていたのですが、ある日、「そうか、会社をつくったらいいんだ」と思いついてしまったんですよね。
活動の根底に流れている目的やメッセージ
本はおもしろい!その思いや感覚を共有したい。これからつづく世代の人たちにも、ずっと。
特別な思いのある一冊
すべての本です。特別な思いをもたない本を出すことはありませんから。
スピリチュアルブームについて
うーんどうなんでしょう。スピリチュアルな本に携わってきた意識がまったくないので、よくわからないです。
本とのつきあい方
本は生き物だと思っています。ただ、生鮮食品なんかと違うのは、賞味期限があったり、ものとして腐ったりしないこと。だからといって、生命力がないわけではない。
物理的に腐ることのない生き物。それが本ではないでしょうか。とすれば、自分を生かす生き物としての本に出会うことができるかどうかは、いち生物としてとても重要なはずです。生き物としての出会いを豊かなものにするには、実は、ふだんの生活感度を上げておくことから始まるのではないか。そんなふうに思います。
その本から、さらに関連する読みたい本が出てくるので、その本をまた読んでいくと、自分の読書の世界ができあがっていくでしょう。
どうもありがとうございました。
公式サイト:ミシマ社
http://mishimasha.com/
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