vol.807

2024年2月 満月のたより

創造する未来

Photo by Jesse Gardner on Unsplash

2024年2月 満月のたより

創造する未来

未来とは、「いま」の連続にクリエイトしつづけていくもの。
矢のように過ぎる時間のなかで、
刻一刻と、私たちの選択した「未来」は生まれ、「過去」となる。

この満月号では、キッチンから死後の世界まで、
それぞれの領域で未来の兆しを察知した人々の言葉に触れながら、
過去に学び、いまを見つめ、未来を創造するヒントを探っていく。

無限の可能性が広がる不確実な未来。
あなたの心にはどんな未来像が浮かび上がってくるだろうか。


虹の戦士たちは、
誰からも命令や指示をうけない。
戦士は「指示や命令がなければ動けない兵隊」とはまったく異なるからだ。

虹の戦士とは、
自分が好きになれるような世界を作るために、
なにかを自発的に始める人たちだ。

正義と、平和と、自由に目覚め、
偉大なる精霊の存在を認める存在。

日本列島は、母なる地球は、
その人たちの到来を必要としている。

– 北山耕平 翻案 - 『虹の戦士』


書籍

虹の戦士

北山耕平 翻案 / 太田出版

1760円(税込)

「地球が病んで 動物たちが 姿を消しはじめるとき まさにそのとき みんなを救うために 虹の戦士たちが あらわれる」。文字のない時代からネイティブ・アメリカンのあいだで語り継がれてきた聖なる教えを下敷きに1962年に出版された作者不明の物語。私たちの心の奥底に眠るネイティブ・スピリットを目覚めさせ、母なる地球との絆を取り戻す道を伝える。世界中で大きな影響を与えつづけるロングセラーのポケット版が新登場。


今日、誰のために生きる?
アフリカの小さな村が教えてくれた幸せがずっと続く30の物語

ひすいこたろう、SHOGEN / 廣済堂出版

1760円(税込)

1万年以上もの間、争いのない平和な社会を築いたとされる縄文人の精神性とはどんなものだったのか? ペンキ画家SHOGENが訪れたアフリカの小さな村では、シャーマンが夢を介して縄文人から学んだという教えが大切に受け継がれ、心豊かなやさしい暮らしが営まれていた。世界の未来のために、ひとりでも多くの日本人にこの村の話を伝えて欲しいという村長の願いから誕生した本書は、能率や効率が重視される現代日本で、今こそ求められる生きることの本質を思い出させてくれる。作家ひすいこたろうとの共著。


生き方は星空が教えてくれる

木内鶴彦 / サンマーク出版

880円(税込)

彗星探索家の著者が、臨死体験で垣間見てきた地球の歴史と2つの異なる未来ビジョン。死んだ経験のある者でなければわからない領域に足を踏み入れた著者のメッセージは、地球の未来とこれからの人間の生き方について新たな視点で考えるきっかけを与えてくれる。死への恐れや未来への不安がワクワクへと変わる、不自由なこの世界の奥深さに開眼させてくれる本。


ガラスの地球を救え
二十一世紀の君たちへ

手塚治虫 / 光文社

638円(税込)

『鉄腕アトム』『火の鳥』、宇宙規模の眼差しで人間を見つめ、地球の未来に警鐘を鳴らしつづけた偉大な漫画家、手塚治虫。1946年のデビュー以来、彼が手がけた作品は、およそ漫画700作、アニメーション60作、漫画の原稿枚数は15万枚以上にのぼるという。生涯を通じて創作の原動力となった戦争体験や平和への願い、生命の尊厳や地球環境に対する熱い思いが伝わってくる本書は、手塚治虫から21世紀を生きる子供たちに贈られた最後のメッセージ。


私が見た未来 完全版

たつき諒 / 飛鳥新社

1200円(税込)

1999年に刊行された幻の予言漫画が復刻した。東日本大震災など数々の予知夢を的中させた作者が22年の沈黙を破り、この完全版では新たな災害の予知夢と解説を追加して話題を呼んでいる。元ネタとなる夢日記によれば「事前に準備しておいたことで多くの命が助かり、速やかに復興に向かって人々が活き活きと暮らしている、明るい未来像も同時に見えた」とある。4つのプレートによって形成される日本列島の上で生きるのであれば自然災害は避けて通ることはできない。予言の当たり外れ以前に、いざという時の備えは日頃から調えておきたい。


捨てない未来
キッチンから、ゆるく、おいしく、フードロスを打ち返す

枝元なほみ / 朝日新聞出版

1980円(税込)

2023年度の調査によれば、全国のこども食堂は前年度から1768箇所増え、9131箇所となった。貧困と所得格差が拡大しつづけるこの国で、「夜のパン屋さん」「大人食堂」などフードロスや貧困問題、農業生産者の支援活動に取り組む人気料理研究家が、未来を「捨てない」ためのオルタナティブな暮らしのアイデアを提案する。藤原辰史京都大准教授との対談、食材を活かしきる保存法、地球にやさしく美味しいレシピも豊富に紹介。


ウランとみそ汁

冨田貴史 / 冨貴書房

660円(税込)

ウラン爆弾が投下された後の広島や長崎や、原発事故後のチェルノブイリ周辺では、みそ汁が取り入れられてきたという。ウランが生まれてからの歴史、微生物が生まれてからの歴史、人とウランの出会い、人と微生物の出会いと、これからについて。ウラン、放射能、微生物、みそ、そして人の未来に向き合っていく助けになればと、作られた小冊子。


増補改訂版 懐かしい未来
ラダックから学ぶ

ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ / 山と溪谷社

1100円(税込)

インド北部、小チベットと称されるヒマラヤの秘境「ラダック」に押し寄せる、グローバリゼーションの波。「近代化」という名の破壊行為が、先祖から受け継がれてきた自然と調和した暮らしをおびやかす。1975年からラダックを見つめつづけてきたドキュメンタリー映画『幸せの経済学』の監督が、人と人、人と自然とのつながりを取り戻すことのできるローカリゼーションにこそ持続可能な未来の可能性があることを説いた名著。


文明崩壊 上・下

ジャレド・ダイアモンド / 草思社

各1540円(税込)

ピュリッツァー賞を受賞した『銃・病原菌・鉄』(草思社刊)で西洋文明がいかにして世界を征服したのかを解明した進化生物学者による本書。高度な文明を築きながらも滅びてしまった北米のアナサジ、中米のマヤ、東ポリネシアのイースター島、ピトケアン島、グリーンランドのノルウェー人入植地などの比較分析から文明崩壊の要因を明らかにするとともに、現代文明を存続させるための道を探る。


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