2026年6月 満月のたより
父ということ
かつては子どもだった。
そして今は父である。
お腹の中から外の世界へ、赤ん坊から子どもになり、成長して大人になった。
そして、愛するということを知って子どもを授かった。
これからの未来を思うと楽しみで仕方がない。
それでも少しは不安もある。
父としての役目や理想と、期待にも応えたい。
日々の暮らしの中で父であるということを模索するが、ここに正解はないのであろう。
ただ、そこにいる我が子を思いやることが父なのかと思う。
今月は、そんな父ということのヒントとなる本を集めた。
母親は、私たちが生まれた家である。自然であり、大地であり、大洋だ。父親はそうした自然の故郷ではない。子どもが生まれてから数年間は、父親は子どもとほとんど関係をもたない。生まれてまもない子どもにとって、父親の重要性は、母親のそれとは比べものにならないほど小さい。父親は子どもと自然界を表しているのではなく、人間の生のもう一方の極、すなわち思考、人工物、法と秩序、規律、旅と冒険などの世界を表している。子どもを教育し、世界へつながる道を教えるのが父親である。
– エーリッヒ・フロム - 『愛するということ』より
[Thought / 現代思想]
エーリッヒ・フロム / 紀伊國屋書店
1430円(税込)
愛は与えるものとよく言われるが、フロムは真の愛を築くには愛する技術が欠かせないと語る。親子の愛、友愛、母性愛、恋愛、自己愛、神への愛に焦点を当て、愛する技術と、それに必要となる能力、そして「他者を愛する」ということに大きな影響を与えるという現代の社会構造も考察する。精神的に成熟した人間への歩みを助け、再読するたびに新たな気づきを与える名著。30年ぶりの改訳版。
[Life / 出産・育児]
池川明 / 二見書房
1100円(税込)
1歳から6歳の子どもを対象にしたアンケートで、なんと胎内記憶がある子どもは53%、生まれたときの記憶がある子どもは41%にのぼったという。子どもたちが話してくれた不思議な「記憶」から、赤ちゃんの驚きの胎内ライフが明らかとなる!
[Life / 出産・育児]
西靖 / ミシマ社
1870円(税込)
当店の書籍カテゴリーも出産と育児が同列に並んでいるが、現在は出産する人と育児をする人が、必ずしもずっと同じとは限らないのではないだろうか。三男の誕生を機に、タイトルどおり「おそるおそる」育休取得を決めたと語る、人気アナウンサーの著者。新生児の兄二人分のお弁当の用意すらも一大事だった育休当初から、コロナ禍の中での育児など、とまどいと喜びに満ちた日々が穏やかな自然体でつづられる。
[Art / 絵本]
スーシー 文・絵 /トゥーヴァ―ジンズ
1650円(税込)
小さな娘からの視点で描かれたという山のように大きな父親が、巨体を縮めて娘とミシンをかけ、料理を作り、髪をゆい、ベッドの端で眠る姿は本当に微笑ましい。父と娘のかけがえのない時間を美しい水彩画で描く、作家スーシーの絵本デビュー作。
[Society / 社会]
“やってみたい”を引き出す
レッジョ・エミリア・アプローチ
自分の頭で考え、言葉にし、行動できる子に!
島村華子 / 創元社
1870円(税込)
子どもを一人の独立した人間として尊重し、指示を出してコントロールするのではなく、子どもが夢中になっている時間を一緒に楽しむ親子の体験がここにある! 先進的な乳幼児教育として世界中の保護者や教育に関わる人々が関心を寄せるイタリア生まれの教育法、レッジョ・エミリア・アプローチ。子どもの表現に耳を傾けることを大切にするその教育哲学(考え方)を家庭で取り入れ、親子で学び楽しめる本。
[Society / 社会]
みんなのちきゅうカタログ
ソーヤー海 監修、福岡梓 文 / トゥーヴァージンズ
2420円(税込)
地球の自然を楽しみ、生きるための知恵が詰まった一冊。パーマカルチャーの考えを基につくられた本書で、すべては繋がっているということが解れば、地球にも人にも優しくできるようになるだろう。地球に生きていることを喜び、めいっぱい楽しむ力を誰もが秘めていると気づかせてくれる。









