Back to the body, Back to the TAO
無からはじまる万物生成を
黒と白の陰陽で現した太極図
どれだけ陰陽が極まっても
陰のなかには陽が、陽のなかには陰が内在する
光と闇、天と地、男と女、生と死、善と悪
表裏一体に動くふたつが和した中庸から
タオの大いなる可能性が開かれる
クリエイティビティ
それは私たち一人ひとりの中に隠されている
天を想い、地球を感じ、人を愛するとき
それは創造するエネルギーとなってあふれだし
私たちの大きな活力になっていく
世界に先駆けて65歳以上の人口の割合が全人口の21%を占める超高齢少子化社会へと突入したこの国で、あなたは今どんな未来を描いているだろうか? 日本は世界有数の長寿国と言われるが、日常生活が制限されずに自立して生活を送れる期間である「健康寿命」と「平均寿命」の間には、男性で約9年、女性で約13年の開きがある。これは日常生活に制限のある期間を指す。内閣府の調査によると、2025年には戦後のベビーブームに生まれた世代が75歳の後期高齢者の年齢に達し、2060年には65歳以上の割合が39.9%となる。国民の約2.5人に1人は高齢者になる計算だ。人口年齢比率の変化、それに伴う医療費や介護費の増加といった社会保障の課題を前に、これまで当たり前に享受していた世界でも稀な国民皆保険制度は大きな曲がり角にさしかかろうとしている。
老若男女誰もが、健康的に活力にあふれた人生を送り、晴れ晴れと天寿を全うできるような秘策はないものだろうか? 遥か昔の人々も抱いていたであろうそんな疑問に一筋の光となって射してくるのが、約3000年前に書かれた中国最古の医学書『黄帝内経』にある「未病」の考え方だ。未病とは、「いまだ病にあらず」という病気になる一歩手前のことで、つまり健康状態が低下した半健康状態のこと。長い歴史と経験に裏付けられた中国の伝統医学では、未病に対応することで病を未然に防ぎ、病を改善する様々な養生法を編み出してきた。漢方や薬膳などの「栄養」、按摩や鍼灸などの「休養」、気功や太極拳などの「運動」を三本柱にする養生法は、心と体を調和させて人が生まれながらに持っている生命力を目覚めさせるための有効な生活習慣を教えてくれる。
体は他のあらゆる自然物がそうであるように、汲めども尽きぬ無限の情報に満ちた、神秘の存在である。その神秘、その無限の存在に対して現代人の多くはあまりに無頓着になってしまった。自然の言い分を聞かない現代文明のあり方は、同じように体の言い分も聞かず、体を置き去りにしていってしまう。変わりつづける世界を柔らかなバランス感覚をもって歩んでいくためにも、まずは体という自然を出発点に健康と生命力を自らの手に取り戻す道を探ってみたい。
今回は、東洋の伝統と西洋の科学を融合させたユニバーサル・ヒーリング・タオ・システムの創始者マンタク・チャ(謝明徳)老師にお話をうかがった。タイ出身のタオイストであるマンタク・チャ氏は、多くの伝承者たちのもとで学び、古来タオに伝わる修行法や気功、太極拳、ヨガ、仏教、禅のエッセンスを西洋医学の科学的な視点で見つめ直し、ユニバーサル・ヒーリング・タオ・システムというセルフ・ヒーリング法を体系化する。「自分の健康は、自分が責任を持つべき」という医療哲学のもと、世界各地で体と心と霊性を養うための指導をしている。
―日本では「気づかい」「雰囲気」「気が利く」「気が進まない」など「気」の付く言葉が数多く使われています。目に見えず、触れることのできない「気」とはどのようなものだと定義しますか?
マンタク・チャ(以下:M) 「気」とは、私たち誰もが持っている「生命エネルギー」です。新生児にも気があるのが見えますね。赤ん坊たちは本当に活き活きとしており、ぐんぐんと育っている様子が目に見えてわかります。そして、人間が亡くなると、気もなくなります。死とは、気の失われた状態です。
―私たちの体のなかで、気はどのように働き、どんな役割がありますか?
(M) 気は巡り、一生を通して私たちの健康を維持します。
補足1:東洋医学では、「気(生命エネルギー)・血(血液や栄養分)・水(血液以外の体液)」の三要素が過不足なくバランスよく全身を巡ることで、内臓や各組織器官は生理活動を維持できるとする。血液が血管の中を流れながら全身に栄養を運んでいるように、気は経絡という見えないネットワークを通って体の隅々を循環する。気は血液を導く働きをもつため、気の流れが滞ると血の流れも滞ってしまう。経絡には、気が体の内外を出入りするエネルギーポイントである経穴(=ツボ)があり、鍼灸の治療では症状を見極める判断点や症状を緩和する治療点として使う。気と一言でいっても、人間の体には様々な機能を持った何十種類もの気があり、大きく分けると「先天の気」と「後天の気」の2つがあると言う。先天の気とは、親から子へと先祖代々引き継がれてきた生命エネルギーで、受精から死まで私たちの中に存在し、元気と呼ばれる生命力のよりどころとなる。そして後天の気とは、出生後に自然界から取り入れられる気の総称で、その供給源は食物、水、空気などがある。生物は飲食や呼吸によって外部から取り入れたエネルギーを、先天の気である元気を使って燃焼させることで、生命を維持するためのエネルギーをつくり出すことができる。
―ご著書に「先天の気は40才までにその半分が失われ、大部分の人々の生命エネルギーは65才になるまでにそのほとんどが失われる」とありますが、先天の気が失われてしまうのはなぜでしょうか?
(M) 生命エネルギー、つまり気エネルギーが失われる主な原因は、自分のセクシャリティとのつき合い方、そして感情の取り扱い方によるものだと私たちは考えています。そして、エネルギーを活性化したり、循環したり、貯えたりする方法を学んでいないためですね。ですから、気エネルギーを増加させるためには、セクシャリティと感情の持つ強いエネルギーをコントロールする技術を身につける必要があるのです。
そのため、私はユニバーサル・ヒーリング・タオというセルフヒーリング・システムを開発し、タイのチェンマイにタオ・ガーデンを建てたのです。タオ・ガーデンでは気エネルギーを強化する気功や内笑瞑想(インナースマイル:用語解説①)、六字訣(シックス・ヒーリング・サウンズ:用語解説②)、小周天(マイクロコスミック・オービット:用語解説③)をはじめ、様々な方法を実践し、学ぶことができます。内笑瞑想と六字訣は、ストレスをエネルギーへと変換させる瞑想的、動的なツールです。これらの瞑想によってつくり出されたエネルギーは、小周天を循環し、さらに腺や器官、全身のシステムへと行き渡ります。
―感情が気を枯渇させるのはなぜですか?
(M) 感情そのものが気を枯渇させるわけではありません。私たちが感情をネガティブな形で生きてしまうせいで気を無駄にしてしまうのです。
補足2:「病は気から」という言葉通り、病気は気の持ちようによって良くも悪くもなる。心の悩みをうまく消化できずに溜め込んでしまうと、そのマイナスなエネルギーは潜在意識に入り込み、心や体の不調をつくり出す。過ぎ去ったことはいつまでも執着せず、手放していくことが必要だ。何物にも囚われず縛られず、心も体も天地自然の流れに添って無為自然に生きることが、タオの思想のなかでも重要視されている。
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セクシャリティのお話が出ましたが男性と女性では生物学的に形質が異なります。気の世界から見たとき、そのエネルギーの質も異なるのでしょうか?
(M) 男性と女性のエネルギーの質の違いに関してですが、私たちは肉体に立ち戻る必要があります。自然は健康な生殖力を求めており、男性の場合は精子に、そして女性の場合は卵子に高い質を持つ気エネルギーを投じます。精子は男性の肉体から放出され、一番乗りした精子が女性の肉体の奥深くにある卵子に入りこみます。
男性はすぐに射精してしまわない方法を学ぶ必要があります。それは、射精するかどうかを健康な方法で選択することができるようになるためです。一方、女性は月経周期や更年期を健康的に管理することを学ばなければなりません。ヒーリング・ラブの練習では、こうしたセックス上のコントロールの仕方に特化して生徒たちに教えています。女性の基本的なエネルギーは陰であり、男性のそれは陽です。
陰陽それぞれのエネルギーはどう働き、どんな役割があるのでしょうか?
(M) 女性は卵子を持ち、受精卵を育み出産します。そして乳児に母乳を与えます。男性は射精し精子を女性の卵子へと送り届けます。陰は内へと向かい、陽は外へと向かい、同時にお互いの質をある程度内包してもいます。それはとてもシンプルで、陰と陽は常にバランスを求めています。
一人の人間の中に存在する、女性的/男性的なエネルギーについては、どうお考えですか?
(M) 私たちが高次の瞑想を行う際、女性的/男性的エネルギーは一つとなり、私たちの内なる不死の胎児を生みだします。
補足3:気功では、気が溜まる場所である丹田に意識を向けることが多い。丹田には、下丹田・中丹田・上丹田の3つがあり、生命力に関わる下丹田はヘソの下、心や情緒に関わる中丹田は胸の中央、そして意識や意志に関わる上丹田は頭の奥にある。それぞれ精・気・神という気の力に対応し、精が強まれば体力がつき、気が強まれば精神力が増し、神が強まれば知恵が生まれる、そして神を強めることで宇宙や自然と一体になった大いなる根源に帰るとされる。
古来タオの道士たちは、男性は射精によって、女性は月経や排卵によってエネルギーを消耗すると考えた。男女で行う性愛の技法が世界各地で様々に発展したように、道家においても不老長寿のための健康法として性エネルギーを保持し、リサイクルするための性の秘法が代々受け継がれてきた。強大なパワーをもつ性エネルギーだけが、唯一、そのエネルギー量を2倍、3倍と増幅させることが可能だという。
精が不足していれば気を練ることができないため、下丹田を底辺に段階的に気の質を変化させていくことが大切とされる。精エネルギーを消耗させる感情とセクシャリティの扱い方を学ぶことは、生命エネルギーを活性化させていく上での最も基礎的な土台づくりだと言える。
日常生活を通じて、私たちは自然に気を目覚めさせ、循環させ、貯えることができますか?
(M) 気功の呼吸法、根をおろすこと、微笑むことを通じて、日常でも気を目覚めさせ、循環させ、貯えることができます。ユニバーサル(宇宙)・エネルギーは常に存在し、アクセスすることができます。
自分自身や他者から、そして私たちを取り巻く環境から与えられる否定的なエネルギーをどのように扱えば良いのか教えていただけますか?
(M) 私たちがネガティブなものを感じたとき、私たちはそれと取り組み、もがくことも可能ですし、内側から微笑みかけ、地中にある新しくより良い住処へと、そのネガティブなものを招き入れることも可能です。まず自分自身から始めましょう。つまり、セルフヒーリングです。
まず私たちは根づき、呼吸し、微笑みます。その後、姿勢に対して重要な構造の調整を行います。足が根づき、脚部が胴を支え、腕を風の中にある木の枝のようにとらえて、バランスを取ります。この身体の構造を確立するには、すべての練習において呼吸がとても重要な役割を果します。特に、呼吸は鉄布衫功(アイアンシャツ:用語解説④)において大切です。鉄布衫功は感情、身体、双方の健康を保ち促進させる、非常に素晴らしいシステムです。内笑瞑想、六字訣、小周天もその中に含まれています。内笑瞑想の実践によってもたらされる変容と、気功によるグラウンディング(大地に根を下ろす感覚で重心を安定させること)とセンタリング(天と地と真っすぐにつながる感覚で中心軸をとること)が相まって、「許し、忘却、解放」の技が身につくでしょう。これはエモーショナル・ボディ(感情体)の成長に必要不可欠なことです。それによって初めて、人は他からの否定的なエネルギーをそらすことができるようになるのです。
「タオイズム(道教)」とは何でしょうか?
(M) 「タオイズム」と呼ばれるものは、本当は名前をつけることができないようなものです。興味深くするために「タオイズム」から「イズム」(主義)という言葉を取ってみましょうか。後には何が残りますか? そうです、「タオ」(=道)です! タオとは、生命の流れです。また、受胎、誕生、再生、成長、衰退、死でもあります。そして?
タオ(宇宙の陰陽エネルギー)を生きるために、日常生活の中で実践したり意識したりできることはありますか?
(M) 私たちは肉体の持つ英知に立ち返る必要があります。心拍数はどのくらいあるでしょうか? 呼吸の回数はどのくらいでしょうか? 毎回の脈動に意識を向けられますか? 毎回の呼吸にも意識を向けられますか? シンプルにいきましょう。内笑瞑想と六字訣でエネルギーを活性化し、小周天でエネルギーを循環させ、気のエネルギーを丹田(私たちの中心です)に集め、貯えます。ヒーリング・ラブの実践によって、性エネルギーを育みましょう。
肉体、精神、霊的なレベルに毒素が溜まらないよう、どう生活し、どんな考え方をするべきでしょうか?
(M) ここでも、私たちは肉体に戻るべきです。たとえば、食事のときは、食べることに集中しましょう。食べ物は液状になるまでよく噛んでから飲み込むべきです。すると、胃がすんなりと消化できるようになります。一方で、栄養素の吸収の効率も良くなります。同じように、私たちの成長に役立たない残留物の排泄の効率も上がります。
微笑んで、否定的な考え方を手放しましょう。そういった思考を消化し、建設的な考え方を吸収し、毒素を排出しましょう。フィジカル・ボディ(肉体)、スピリチュアル・ボディ(霊体)、エモーショナル・ボディ(感情体)は成長したがっており、この3つのボディすべてが健康な消化、吸収、排泄から恩恵を受けるのです。
自己愛や自己受容が足りないことで心身に不調を患っている場合、どんなアプローチ法が効果的でしょうか?
(M) そうした人々は自分の愛情のこもった注意を内臓や腺、身体の様々な系など、内側に向けることを学ぶと良いと思います。そうすれば、ストレスが減り、よりバイタリティがつくでしょう。そのとき、感謝の念を持って内側に意識を向けることです。
宇宙と一体になって願いを叶えるということに興味を持つ人々が増えています。タオではどのように宇宙を捉えていますか?
(M) 私たちは宇宙の一部です。私たちの「内側の自然」は「外側の自然」の一部です。健康、豊かさ、長寿は宇宙とのつながり方によって支えられています。私たちは気功や太極拳、内笑瞑想を用いて、宇宙とのつながりを確立します。
今後、取り組みたいことはありますか?
(M) 私の最新のプロジェクトは、ここ16年間、タオ・ガーデンで行っているダークルーム瞑想(用語解説⑤)という暗闇の中で行われるリトリートを含んだものです。今、暗闇リトリート用に設計した建物を建設することを計画しています。ユニバーサル・ヒーリング・タオに熟練すると、参加者は敬意とともにこの実験への参加が認められ、暗闇がもたらすものを脳を通じて経験します。そして、その結果は人によってそれぞれです。参加者たちがリトリートで最高の経験ができるように、この16年で技術を磨いてきました。この計画にとてもワクワクしています。
スピリチュアルである、またスピリチュアルな人生を歩むということをどのように捉えていますか?
(M) 自分自身を癒し、他人の癒しを助けることを学ぶことだと思います。また、行動を伴った慈悲の心を持つこと。人間の美徳はすべて、私たちの修養を必要とするのです。愛情深く慈悲に満ちたハートと健康なセクシャリティに、スピリットとパワフルなエネルギーが加わること、それがスピリチュアリティだと考えます。
生きること、死ぬことについてのご自身のお考えを聞かせてください。
M 最後に息を引き取るときまで、必要なことを成すための気を持つことができるよう、最善を尽くして自分の人生を生きることです。
ありがとうございました。
用語解説
① 内笑瞑想(インナースマイル)
強力なリラクゼーションを促す瞑想法。心からの笑顔は、まわりに愛のエネルギーを発信し、暖かくしたり癒したりする力がある。この笑顔の力を自分自身の内側へと向けることで各臓器に蓄積されているネガティブな感情を浄化し、心の静けさを回復し、生命力を高めていく。この瞑想を実践することで体全体が「私は愛されている、認められている」と感じるようになる。
② 六字訣(シックス・ヒーリング・サウンズ)
肺、腎臓、肝臓、心臓、脾臓、三焦(=体の三つのエネルギー中枢のこと)がつくり出す固有の振動と色を感じるのに役立つ。六字訣を練習すると、やがてその音を各器官に容易に関連付け、その器官の特徴を感知できるようになる。この6つの器官に対応する六種類の簡単な音を発声し、関連するポーズを組み合わせることで、体内に巣食っている根深いストレスを解放し、弱った内臓の働きを癒し、回復させていく。ネガティブな感情の浄化にも役立つ気功法。
③ 小周天瞑想(マイクロコスミック・オービット)
小周天の瞑想を行うと、体内の気が目覚め、胸の下を通っている任脈を通り、背中の真ん中を上に伸びている督脈を通って気が循環していく。ストレスや神経性の緊張をほどき、精神の安定を保てるようになる。また、内臓諸器官をマッサージし、損傷を受けた組織の健康を回復させ、安寧の感覚が生じる。体の中の主要な気の通り道である小周天を開くことで、大周天という大宇宙のサイクルとつながり、その大いなる力を吸収することができると考えられている。
④ 鉄布衫功(アイアンシャツ)
古代中国武術、少林寺武術の一系統として知られる技法。「鉄のシャツ(衣)をまとう」ように身体を強化する気功法で、ヒーリング・タオでは現代医学の知も踏まえ、内臓から筋膜、腱、骨を強化する訓練法として体系化する。この運動を行うと、大地や宇宙、またこの世界から生じてくるエネルギーを引き寄せることが可能になり、腱が強化され、筋膜が浄化され活性化されてくる。これによって身体の保護が行われて経絡が開かれるので、さらに多くのエネルギーを吸収できるようになる。
⑤ ダークルーム瞑想
1週間から数週間のトレーニング期間中、参加者は完全な暗闇の中で過ごすことで、脳の生化学が変化し、リラックスして身体の内側に意識が向きやすくなる。地球とのつながりを解放させる瞑想法によって、サトルボディ(微細身)と呼ばれる肉眼では見えない体から宇宙を体験することを促す。地球、太陽、月の回転に左右されなくなり、内臓がスピリチュアルな星や天国の門と共振するようになる。DNAの記憶をたぐる、自然に癒しが起こる、深遠な感情的な啓示を受ける、明晰夢をみる、内側の光を経験する、「第3の目」を通じて異次元のものを見る、または最高峰の山々や星の間を飛ぶなどの体験が起こることもあるという。
謝明徳 Mantak Chia
ユニバーサル・ヒーリング・タオ・システムの創始者であり、タオ・ガーデンの創設者。1944年、中国系の両親のもとタイで生まれる。6歳のときに仏教僧から「心を鎮める方法」の手ほどきを受け、小学生時代に伝統的なタイボクシングを習い始め、他にも太極拳、合気道、ヨガを学ぶ。香港留学中にタオイストの老師に師事、小周天のエネルギーの循環法などの教えを受け、タオの内丹術を深めつつ、様々な師のもとでクンダリーニ・ヨガ、仏家の掌法、気内臓、少林・内脛法、男女間の陰と陽の力の交換、鉄布衫功、呉式太極拳などを修得。企業でビジネスマンとして活躍する一方、西洋医学と解剖学を学び、タオイズムと様々な知識を統合した、独自のユニバーサル・ヒーリング・タオ・システムを確立、後進の指導やセンターの設立など幅広く活動。ニューヨークに移住後は、世界各地にユニバーサル・ヒーリング・タオ・センターを設立。1990年、2012年開催の中医学国際会議で気功マスターの称号を授受。1994年タイに帰国し、現在はチェンマイを拠点に世界各国で指導を行っている。
タオ・ガーデン Tao Garden
2003年、チェンマイにオープンした、東西のホリスティック医療のエッセンスを凝縮したヒーリングリゾート。伝統的なタイマッサージ、ハーブ療法、アーユルヴェーダ、鍼治療、気内臓、気功、導引、太極拳、瞑想など豊富なプログラムがある。ユニバーサル・ヒーリング・タオ・システムによる健康法や養生法の実践の場として真の癒しを求める人々が世界各地から訪れる。
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