108selection #01

108選「気」

当店で選び抜いた、スピリチュアルな本「108選」

もとの字は氣に作り、音符は。(き)
は雲の流れる形で、雲気をいう。
は生命の源泉、おおもととされ、米(穀類)はその気を養うもとであるというので、
に米を加えて氣となった。
またともかき、氣が(おくりもの)のもとの字である。気はすべての活動力の源泉であり、大気(地球を取り巻く空気の全体)・元気(活動のみなもととなる気力)として存在し、人は気息(呼吸)することによって生きる。また、人にあらわれるものを気質(気だて。気性)・気風(集団や同じ地域の人々が共通に持っているとみられる気質)という。 ー 白川 静『常用字解』より


好き?好き?大好き?
対話と詩のあそび
R・D・レイン(著)
みすず書房
2530円 (税込)

人は、休むことなく常に心の中で言葉を発している。もしも、自分の心の中で渦巻いている言葉をそのまま書き留めたら、どんな感じになるだろう。ふと客観的に見つめてみると、同じようなパターンを何度も何度もくりかえしていることに気がつくかもしれない。それがその人の感情や考え方の習慣であり、世界を眺める視点でもあるのだ。詩とも対話ともつかない形式で書かれている本書は、そのような心の言葉を紙面に並べてみたような感じがする。読んでいるうちに、恥ずかしくなったり、頭にきたり、不快になったりするのだが、なぜか不思議と人をひきつける魅力をもっている。それは、精神科医である著者の人間をみつめる視点がそうさせるのであろう。人間の持つ愚かさをえぐり出しながらも、それを否定するのではなく受容している著者の知性の深さが感じられる。対処方法を指示するのではなく、ただあるがままを見つめることが、癒しにつながっていくことを彼は知っているのだ。誰もが心に病んだ部分を抱えている。自分の病巣を認識し、理解することから、治癒は始まってゆく。

風邪の効用
野口晴哉(著)
全生社
660円 (税込)

風邪をひくと、何も考えずに薬を飲んで一刻も早く治してしまおうとする私達の観点を180度くつがえす本書。風邪は、体が悪い状態になっているわけではなく、むしろ偏り疲労を正常な状態に戻し、より進化するための兆候であるとの考えは、かなり斬新なものである。しかし、もともと抗生物質はペニシリンの青カビを代表として、各種のカビによって作られたものであるし、最近では結核患者にガンが異常に少ないことから、結核菌を使う丸山ワクチンが生まれている。体内にあるカビ類や細菌ウィルス等の働きはまだ十分に解明されていないが、体験的に考えてみてもそれらの菌を排除するのではなく、共存する発想を持つことによって身体の健康は保たれていくのかもしれない。また、ウィルスの働きが、動物の肉体的な進化に重要に関与していることは間違いないといわれている。エイズによって人類が変わる可能性すらあるのではないだろうか。体の自然な働きが、いかによくできているかを知ることによって、自分の体を信頼することを教えてくれる本。

天の香り
アロマテラピー
スザンネ・フィッシャー・リチィ(著)
あむすく
3740円 (税込)

植物の持つ香りのエッセンスを凝縮させたアロマテラピーオイル。合成物質で作られた科学的な香料と違い、天然の材料を使ったオイルの香りは、心を鎮めたり心身をリラックスさせたりと様々な効果を発揮している。本書では、単に香りの特性や用途の記述というアロマテラピーオイルの活用方法にとどまらず、その植物の持つ神話的な意味や、オイルの神秘主義的な使い方、ロマンチックな調合法など、さらに踏み込んだ利用方法を紹介している。著者はドイツの自然療法家。フランスで生まれ、今や世界中で非常に人気の高い自然療法となった、アロマテラピーだが、何が現代人の心をそれほどとらえたのだろうか?衣食住に直接関係しているわけではない「香り」がこれほど注目を浴びるのは、言わばそれだけ現代人の生活が豊かになってきた証拠かもしれない。香りを楽しむというのは、昔なら貴族の遊びである。しかし、同時にストレスいっぱいの生活の中に、少しでもやすらぎの空間を作りたいという切実な欲求から来ているとも言えるだろう。五感の中でもっとも原始的と言われる嗅覚を使って、いったい何を探し求めているのだろうか?

【used】セルフヒーリング・クックブック
からだ、こころ、そしてムードを、かたよりのないバランスのとれた自然食で癒すため-「マクロバイオティック」の入門書
K・ターナー(著)
フレックス・ファーム
2135円 (税込)

おいしい食事、豊かな食事は質の高い生活を送るには大切な要素である。料理はいろいろな要素をまぜ合わせて、新たなものを作り出す創造的な行為であり、その人の持つセンスが如実にあらわれるものでもある。だからこそ、人は、優秀な料理人が作るおいしいものにいくらでも高いお金をつぎこんでしまう。もちろん、逆にお金をかけずとも、工夫によって自分でおいしいものを作ってしまう人もいる。現代人の生活行為の中では、めずらしく工夫と創造の余地が沢山残されているこの料理という行為を、より意識的に楽しく行うことによって自分の体をより健康な状態にしようというマクロバイオティック。ガイドブックである本書では、手書きのイラストやレシピが親しみやすく、自分の体の症状にあわせて料理をつくることができる。生活の質を豊かにしてくれる料理に、ぜひ挑戦してみたくなる。口当たりによって調味されている現在の食生活文化だけではなく、身体が自然に、本当に求める求めるものを胃袋に入れることによる満足感は、人間をより健康にしていくのではないだろうか。古書。

ことばが劈かれるとき
産廃会社の娘、逆転を語る 
竹内敏晴(著)
筑摩書房

748円 (税込)

幼い時に耳を患い、十二歳から十六歳の間は耳が全く聞こえず、喋ることもできずに外界とのコミュニケーションを断たれていた著者は、必死にことばを回復する過程でことばと身体のつながりを深く追求することとなる。私達が普段発していることばは、他人に対して本当に届いているのか?世界に対して開いているのだろうか?一度、感覚的に自分の発した言葉をモノとして感じてみるとよくわかる。ボールを相手の胸に投げるように、言葉を発しているか、それともどこか遠くの方に投げているか、自分の目の前に落っことしてはないか。コミュニケーションの原点がたぶんここにあるのだろう。世界を拒否している人の体はこわばっている。声も通らない。体がひらき、心も開いている時、始めてまっすぐな言葉が投げられるのかもしれない。身体、健康についてはこの著者以外にも、地道な研究を行った本が数多くあり、それぞれ価値があり、すばらしい。それは知識による研究ではなく、本当に身を持って学んだことから出てくることばだけが持っている輝きなのだろう。

改訂新訳 ライフ ヒーリング
ルイーズ・L・ヘイ(著)
たま出版

1540円 (税込)

病気になると一刻も早く治す方法を求め、薬を飲んだり医者にかかったりと、そもそも何でその病気になったのかを顧みることをなかなかしない私達。本当は、何かを許せなかったり、ダメージを受けたことを認められなかったりする、私達の心に対して体が放っているメッセージこそ病気なのかもしれない。幼い頃に性的虐待を受け、成人してからはその美貌でファッションモデルになるも、自分を許せない気持ちから子宮がんにかかった著者。勇気をもって自分を許すことから病気からの回復を遂げた経験から、自分で自分を治す方法を本書で語っている。東洋心理学の説では、子宮がんの1割が性的虐待、9割が嫉妬から発生しているという説もある。この東洋では当たり前のように認識されている「病は気から」という発想も、欧米の世界では非常識的な考え方だったろう。そういう意味では、社会から与えられた固定観念をはずし、内的な世界に入ることによって何かをつかんだ先駆者としての勇気をたたえたい。現在ではホリスティック医学も定着しつつあるアメリカで、今も読まれ続けている理由もそんなところにあるのかもしれない。

エロティシズム
フランチェスコ・アルベローニ(著)
中央公論新社

726円 (税込)

欲望の形は人それぞれであるが、エロティシズムがなければ、文明はここまで発展してこなかっただろう。エロティシズムの威力というのは強大なものがあるのだ。ところで一般的に、女性は、ハンサムで魅力的な男性が主人公の女性に夢中になるといった甘いロマンスの小説にうっとりし、男性は美女とのセックスを男性が受け身的に楽しむポルノが好きなど、よく好まれる典型的なパターンがある。恋愛映画やセクシュアルな媒体でも、男女感の好みははっきりとわかれる。単純には言えないが、男女にはエロティシズムの欲求の違いがあることは間違いないだろう。お互い相手が何を求めているのかを理解せずに自分の欲求に当てはめて相手のことを考えてもすれ違うのは当然である。そんな男女のエロティシズムの違いを述べ、ベストセラーとなった本書。アルベローニの本は、このところ日本でもベストセラーになっているが、その原点として、世界では非常に評価された大人のためのエロティシズム論である。自分のパートナーがどういうファンタジーを描いているかを知ることにより、より相手を理解することができるのではないだろうか。

なまけ者のさとり方 増補改訂新版
タデウス・ゴラス(著)
地湧社

880円 (税込)

そのタイトルからして思わず笑ってしまうユーモアを感じさせる本書。世界の成り立ちや宇宙のしくみ、人間の存在理由について、多くの人々が難解な哲学や思想、宗教によって説明してきたが、そのいずれも使わずに、シンプルに本質を言い当てる。あっという間に読んでしまえる軽さなのだが、何度も読み返す人が多いと言うのも、なるほどとうなずかせる完成度である。現在でもロングセラーとして読まれ続けているところも見ると、その後、数多く出版された類書は、シンプルさという意味でも、内容の深さという意味でも、結果的にこの本を超えるようなレベルには達していないのだろう。言葉は、シンプルであればあるほど、多くの意味を含む可能性が出てくるようなところがある。だからこそ人生のあらゆる面で、まさにその時の状況にぴったりあったヒントをくれるという価値を発揮するのだ。巻末には、よりものぐさな人のために、さとり方のエッセンスをさらに簡潔にまとめたものが掲載されているので、超なまけ者の人には、うれしい限りである。文庫版。

完全版 自給自足の本
ジョン・シーモア(著)
文化出版局

3190円 (税込)

家も食料も何にもない所で生活をしなければいけなくなった時、はたして自力で生きてゆく力はどれくらいあるのか? 便利な物が何もない大地の上で、豊かに生きて行くための方法が詰まった本書。危機に陥り絶望する前に、このような選択肢もあることを覚えておきたい。

インナーチャイルド [改訂版]
本当のあなたを取り戻す方法
ジョン・ブラッドショー(著)
日本放送出版協会

1760円 (税込)

頭では違うとわかっているのに、自分が思ってもみない行動をとってしまうことがある。何不自由ない生活のはずなのに、心にぽっかりと穴が空いているようで、それを埋めるためにアルコールや薬物依存に走ってしまう。このような現代人なら誰でも感じているような矛盾を、著者は「インナーチャイルド」の存在がそれを引き起こしていると示唆している。誰の心にも小さな子供である「インナーチャイルド」が存在するという考えは、今でこそ一般的であるが、発表当時はたいへんな話題となった。著者は、アルコール中毒の父親のいる機能不全の家庭で育ち、自らがアルコール中毒などに苦しめられた中でインナーチャイルドを見い出したと言う。子どもの時の傷ついた心や満たされなかった気持ちは、大人になって消えてしまったわけでなく、今も子どもとしての存在のまま、あなたの心の中で生きている。彼らには大人の論理は通用しない。理解し、受容し、愛してあげることしかできない。自分の中にいる子どもを抱きしめてあげた時、はじめてあなたは何かが変わってゆくことを感じるだろう。

マスターの教え
「富と知恵と成功」をもたらす秘訣
ジョン・マクドナルド(著)
飛鳥新社
559円 (税込)

運命はすでに決められているのか、それとも自ら選び取っていけるものなのか。主人公は、不思議な男との出会いによって、人生を変える鍵を見出した。人間の心には三つの作用がありそれぞれが連係して人生を動かしているという。シンプルながら力を秘めた成功哲学の古典。文庫。

New ナチュラルハウスブック
エコロジー、調和、健康的な住環境の創造
デヴィッド・ピアソン(著)
産調出版

5434円 (税込)

環境ホルモンや環境汚染など、身近な人工物質が人体へ引き起こす害が問題となっている。快適で便利なはずのものを作り続けてきたはずの人間が、気がついてみると知らず知らずのうちに自らの環境をストレスを引き起こすものへと作り上げてしまった。コンピュータ社会の発展が、この状況にますます追い打ちをかける状態だろう。ここ最近のアウトドアブームやガーデニングブームは、そんな現代人が必要に迫られて、ストレスを解放するために指向しているのかもしれない。本書は、ナチュラルな環境を整えて家作りをするための様々な方法を紹介。古今東西、人間が考えてきた自然と共生するための知恵がつまっている。自然を求めるために、海や山に行くのも悪くないが、知恵さえ働かせば、都会の中でもナチュラリストとしての生活を築くことが可能なのだ。ストレスというのは悪役として認識されているが、適度のストレスがあって、はじめて人間は成長してゆけるものとも言える。そんなストレスと大人の関係を結ぶためにも、日頃の生活から積極的に変えていきたいものだ。

パパラギ
はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集
エーリッヒ・ショイルマン(著)
SBクリエイティブ

660円 (税込)

私たちがあたり前の様にその物質的な便利さを享受しているこの文明社会は、別の視点からとらえると豊かさどころか貧しさに溢れているというパパラギの言葉。それは、私たちの観点を逆転させる力を持っている。非西洋の国は、物質的に貧しいから豊かではないととらえ、自分達の価値を至上の価値として他の国に押し付けようとする白人たち。そしてそれに対して、自分達の豊さと逆に西洋の貧しさを指摘するサモワの島の尊長の言葉は、別の視点から物事をとらえることの意味を教えてくれる。自然を歪ませながらすすんでいく文明は、いったいどこにいこうとしているのか。その行き着く先を正しい方向に向けるためには、何回も何回も、フィードバックしながら現在の文明をみつめなおしていく必要があるだろう。しかし、今、ある現実も人間という存在が生み出した結果なのだとしたら、素朴な世界に戻っていくことが私たちの進化だとは呼べないだろう。むしろ、自らの中にある本来の生と文明によってつくられている世界の分裂を調整することによって、ただ自然に戻るだけでない、文化を含む自然をつかまえられるのかもしれない。文庫。

【used】暴力なき出産
バースサイコロジー 子どもは誕生をおぼえている
フレデリック・ルボワイエ(著)
アニマ2001

5500円 (税込)

かつて、お産は本来は女性が自分の力で行うものであった。しかし現在では、病院で、麻酔や切開手術などを利用した、画一的な処置方で法出産することが一般的になってしまっている。これで本当によいのだろうか?本書では従来のように妊婦が仰向けになって足を開いて行う出産ではなく、塩水の入ったプールの中で妊婦がうつぶせになって出産をおこなう、その各瞬間の写真を収録している。子供がまさに生まれようとしている瞬間の妊婦の表情や、誕生した子と母がみつめ合う瞬間など、写真がなによりも誕生の神秘をとらえている。誕生の瞬間は、生むものにとっても、生まれるものにとってもとても貴重な時間であるに違いない。病院で生むという選択以外にも、母と子の絆を深めるようなお産の方法を選択することができる。生の神秘をどのように体験するか、それは生む人の意志によって、変えていくことのできるものである。無用な固定観念を捨て、本来、自分が持っているはずの生き物としての力を信頼するところから、それは始まる。古書。

【used】アップル宣言 クレイジーな人たちへ
アップルコンピュータ(著)
三五館

2750円 (税込)

新しい物事が生まれる時の熱気はすごい。いくらすぐれた個人が存在しようとも、それだけでは新しいものは生まれない。個人の力を超えた時代の流れ、社会情勢、人々の集合的な意識など、さまざまな要因が重なりあった時、新たなものが生まれ出されるのだ。目覚ましい発展を遂げたコンピュータの世界においても、天才的なカリスマ達が時代の流れに乗って、次々と新しい製品を生み出した。それは、コンピュータが単なる技術面での機器としてだけでなく、人間の意識の変革に大きな役割を果たす、人類にとって重要な存在であるからだ。威圧的で、複雑な命令を下さないと動かせなかったコンピュータを、子供でも扱えるような簡単でパーソナルな存在に劇的に変貌させたアップルコンピュータのマッキントッシュ。本書は、ピカソ、ヒッチコック、ガンジー、エジソンといったクレイジーな人たちが登場する1997年のTVCMでおなじみのアップルコンピューターのマニフェスト。常識的には考えられない世界を持った人々が、本当に世界を変える。思考の枠をはずすパワフルな言葉。古書。

覚醒のネットワーク
上田紀行(著)
河出書房新社

792円 (税込)

ここまで来てしまった人類。たくさんの殻に囲まれた私たちの世界。ただ表面的な連帯で安心していても意味がない。本当は一人ひとりが目覚め、知的なネットワークを起こすべきなのだ。社会や環境に対する鋭い指摘と、陥りやすい精神的逃避への警告。こんな重要なテーマなのに、驚くほどやさしい言葉でわかりやすく書かれている。この本の中にはこれからの時代を生きていく私たちに必要な、本当の勇気が詰まっている。目を覚ます1冊!文庫。

クリスタル・エンライトンメント
カトリーナ・ラファエル(著)
和尚エンタープライズジャパン
1980円 (税込)

有機物とは違ったサイクルやリズムで独自に生きているかのようにみえる鉱物たち。多くの人がその美しさや魅力に惹かれるが、古来から石やクリスタルはシャーマンの儀式で使われたり、お守りや占いに使われてきた。霊的な力を宿し、増幅させるものであるととらえられているからだ。特にニューエイジ・ムーブメントが起こってからは、水晶を初めとした石の力を再認識する動きが強まっている。本書では、水晶や他の石たちをヒーリングや瞑想、内的成長のために使うための様々な方法を説明している教科書的な本である。様々な石の持つ性質を知るだけでも、かなり楽しい作業だ。石の効能などには諸説があるが、基本的には自分が一番ここちよく感じるものや、惹かれるものを身の回りにおいておくのがいいのかもしれない。自分が好きだと感じる石が、どのような意味を持っているのかがわかれば、何となく、今、自分が求めているものがみつかるような気がしてくる。波動という言葉が使われだしてしばらくたつが、石の持つリズムを感じることでまた、違った世界を知るきっかけになるのかもしれない。

四つの約束
ドン・ミゲル・ルイス (著)
コスモス・ライブラリー

1320円 (税込)

カスタネダの流れをくむ著者は、古代メキシコの「トルテック」の智恵にもとづいて、人生をすみやかに変え、真の自由と幸福をもたらすことができる力強い教えを『四つの約束』としてまとめた。人生を暗くし、不必要な苦しみを生む元になっている様々な自縛的信念を明るみに出し、私たちを広々とした明るい世界へと誘う。

「魂の目的」ソウルナビゲーション
あなたは何をするために生まれてきたのか
ダン・ミルマン(著)
徳間書店
3080円 (税込)

誕生日の数字を足すというシンプルな方法で、自分とは何か、今生の目的は何かという運命づけられた道を解き明かす本書。ここで紹介される運命システムは、数学者であり幾何学の創始者ピタゴラスに源流をもつという。数字に宿る神秘の力に満ちた、魂のガイドブック。

ドン・ファンの教え
カルロス・カスタネダ(著)
太田出版

2200円 (税込)

もはや、精神世界の古典とも言うべきカスタネダ・シリーズの新装版。1968年に書かれた第一作となる本書では、人類学者であったカスタネダと呪術師ドン・ファンとの出会い、新しい世界での学びのはじまりが綴られている。ドン・ファンが、カスタネダにくり返し教えようとするのは、古い自己――環境によって植えつけられた先入観、自分で勝手につくりあげた世界像を打ち砕くこと。そうすれば自然にすべてが見えてくる。

わたしを自由にする数秘
マンガラ・ビルソン(著)
市民出版社

2860円 (税込)

ゼロの発見は、古代インドの哲学的思想から生まれている。古来から、数には不思議な力が宿っていると考えられてきたが、数学の教科書にも登場するピュタゴラスは、数を通して世界や万物の謎を解くための探究を行った哲学者であった。世界のさまざまな文化でも、特定の数に象徴的な意味を与えているのが興味深い。しかし数字をさらに高度に操ることで、人間の運命までも解きあかしてしまおうというのが数秘術である。本書は、1から9の数から本当の自分に還るためのヒントを紹介する。内面の気づきを深め、直観とつながるためのワークを、世界各地の人々に広めてきた彼女の遺作。

リヴィング・ウィズ・ジョイ
オリンが語るパーソナル・パワーとスピリチュアルな変容への鍵(25周年記念改訂版)
サネヤ・ロウマン(著)
ナチュラルスピリット

2750円 (税込)

「人間を超えた存在からメッセージを受け取る」という行為を、古来から人間は繰り返してきた。現代に至っては、人間の存在理由から果ては未来の運命まで、人間外の存在がさまざまに語りかけてくるチャネリングが流行し、多数の書籍が出版されている。その質は様々であり、玉石混交といわれている中で、スピリチュアルな世界の価値をうまく表現しているのが本書『リヴィングウイズジョイ』である。日本では巫女と一緒に、サニワという存在が常にいる。サニワは巫女の口を通して語りかけてくる存在を判断したり、状態をコントロールする役割を持っている。チャネリングにおいては客観的に判断する人が存在していないために、様々なトラブルも引き起こしている。一時期膨大な数にのぼったチャネラーの中で、現在でも残っている人がわずかなのはそのせいかもしれない。しかし一面で、宗教でもカウンセリングでも癒せなかった現代人の心を、チャネリングが癒す役割を果たしたとも言えるだろう。自己中心的に生きてきた現代人にとって、エゴをはずすことを欲しても、生身の人間が相手ではどうしても抵抗を起こしてしまうところがあるからだ。

ゲド戦記1  影との戦い
アーシュラ・K・ル=グウィン(著)
岩波書店

1760円 (税込)

“幼い頃から魔術のずば抜けた才能を発揮していた少年が、力を獲得していく過程で、己の傲慢さや憎しみから生まれた死霊を解き放ってしまう。どんなにすぐれた大魔法使いにもとらえることができないその影を、青年のゲドがいかにとらえるかを描いた一巻から始まり、すぐれた魔法使いとなったゲドの活躍と、その後ゲドが力を失ってからの世界を全四巻の壮大なスケールで物語るゲド戦記シリーズ。
 文化人類学者を両親に持ち、『闇の左手』など優れたSF作品を次々と発表した著者。SFの女王とうたわれる作者ル=グウィンがその持てる知識と想像力を駆使して描かれた世界は、自由、愛、憎しみ、闇など人間が生きていく上で直面する出来ごとが生々しく描かれ、大人が読むと慄然とするほどの深さを持っている。
 時として、物語は思いもかけない力を発揮することがある。そのような物語はスピリチュアルな流れに従って生み出されたものに違いない。むしろ物語自身は、すでに存在していて、語られることを欲しながら作者を待っているのかもしれない。優れた作家と言うのは、そのような物語をすくい上げる力を持っているのだろう。”

ぼくを探しに
S・シルヴァスタイン(著)
講談社

1650円 (税込)

「なにかが足りない」という思いを抱いて生きている私達。その空虚感を埋めるために、人間は様々なものを求めてしまう。物質、人間関係、社会的地位やスピリチュアルな探究などなど。とりあえずそれに熱中している間はいいのだが、しばらくすれば、また元の空虚感が襲ってくる。そもそもいったい何が足りないのか?そのかけらが見つかる可能性はあるのだろうか?本書は足りないかけらをさがしに行く主人公を描く絵本。シンプルな丸と線だけで書かれているのに核心をついていて、楽しく読める絵本である。読み方によっては深く考える材料を与えてくれる。心に空虚感を隠しながら、足りないかけらを今日も探し続ける私たち。童話の「青い鳥」が示唆しているように、それは外の世界にあるのではなく、たぶん私たちの内側にあるのだろう。

サイン・シンボル事典
ミランダ・ブルース=ミットフォード(著)
三省堂

3960円 (税込)

物事の意味や性質を象徴的にあらわすサインやシンボルは、時代や場所を超えて人間の集合無意識に直接に訴え、言葉よりも大きな力を持つことがある。悟りを開いた偉大な人間達は、真理は語ることのできないものだと一様に語っている。だから、その瞬間に起こったクオリティのような何かを分かち合うしか、人に伝える方法はなかった。しかし、言葉のように受け取る人によって意味の解釈が著しく変わっていってしまうものと違って、音や形は、ある一定の感覚を人間に与えることができる。音や色がある特有のバイブレーションを持っている様に、形もそれぞれのバイブレーションを持っているのではないだろうか。現代人は、意味を言葉で理解しようとしすぎているところがあるが、もっと感じとる力を育てることで、古代の叡知を受け取れる可能性が出てくる。本書では、古今東西のさまざまなサインやシンボルを、豊富なカラーの図版で紹介している。あなたの魂に共振を起こすような形が、この本の中で待っているかもしれない。

【used】色彩楽 
色と心のワークブック
末永蒼生(文)、沢田としき(絵)
日本ヴォーグ社

2860円 (税込)

人間の世界に多様な美しさをもたらしている色。もし世界に色がなかったら、どんなにその美しさは半減するだろうか。色の持つ力については、ゲーテやシュタイナーが語っているが、日本で注目を集めだしたのは、ここ最近である。それまでめぼしい本が少なかっただけに、近年の書籍などの増加には驚かされるところがある。本書はそんな日本の状況の中で、早くから色に関するワークショップを行ってきた著者によって作られたワークブック形式の本である。子供の頃によく行ったぬり絵を彷佛させる作りになっている本書では、その時の気分に応じて気ままにイラストを塗りつぶして楽しむことによって、思わぬ自分の特性を発見することができるようになっている。色は感情に深くつながっていることがわかってとてもおもしろい。元来、日本人は、色に対して非常に複雑で繊細な関心を持っていたはずだ。色を表現する言葉の種類の多さがそれを証明している。四季のある国だからこそ、自然の生み出す色合いの変化の美しさを感じることのできた民族とも言える。そんな幸運な環境をもっと楽しむ心の余裕が、今の日本人には必要なのではないだろうか。古書。

風の谷のナウシカ 1
宮崎駿(著)
徳間書店

429円 (税込)

文章だけの記述と違って、視覚的な世界が表現できるマンガというメディアは、スピリチュアルなものを表現するのに適しているのではないだろうか。人類の進化や世紀末がテーマにされることが多いその中でも、世界的に注目されている、ジブリ作品。文明の発達が世界の崩壊をもたらし、荒れ果てた地で争いながら生きる人間たち。その中にあって、清々しい風のように人々の間を生き、勇気を与える少女ナウシカ。日本だけでなく世界中の若者を熱狂させるナウシカの魅力は、単に優しさからではなく、真に世界を想うものに突きつけられる矛盾や深淵を受け入れ、苦悩しながらも人々や生き物たちを愛し続けて生きる姿から放たれているのだろう。世界を救うのは、人間を超えた完璧な存在ではなく、逆にその不完全さゆえに獲得することのできる勇気なのではないか、とナウシカは教えてくれる。全7部作。

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